2011年6月5日日曜日

左利きと右利きの割合

 ラジオで左右学の西山教授の話を聞いた。

 簡単にいえばこう言えると思う。

 人間はもともとは右利きと左利きの割合は半々ぐらいだったという。人間以外の動物は、利き手、利き足はない。

 確かな研究では、190万年前の石器の加工の跡を調べてみると、右利きと左利きは58%と42%になっているが、1万年前では、9対1の割合になっている。これは現在の状態と同じで、人間は1万年前から、変わっていない。

 西山教授の話では、石器の発達と、言語の発達は同じようなものだという。190万年前から、1万年前までの石器の発達には、左脳が関わっている。左脳は右手をコントロールしているので、右利きになった。それは言語の場合と同じだ。

 左脳の機能は、思考を司ると言える。思考は、論理性、合理性を追求する。石器の機能を発達させることと、言語の機能を発達させることがおなじなら、左脳を使えば使うほど、右利きが増えることになる。これが右利きが9割まで増えた理由だという。

 世界のすべての文字言語は、右手で書くことになっているのは、この左脳の役割で説明できる。

 では、右脳が利き脳の人の場合つまり左利きの人間は、文字言語と利き手の関係はどうなるか、という問題が残るのではないだろうか。

 とくに、現在のように、すべての人間が、ということは左利きの人間も含めて、文字言語を使う社会に生きる時代にあっては。