2011年3月6日日曜日

左文字(ひだりもじ)とストローク

左文字を考える場合、ストロークという英語はいい言葉だと思う。

辞書で見ると、

1 ボートで、オールの一漕ぎ。

2 水泳で、手で水をかく動作。

3 ゴルフで、クラブでボールを打つこと。また、その打数。

4 テニス、バドミントンで、ラケットでボールを打つこと。

5 内燃機関など往復機関で、シリンダー内でピストンが一端から他端まで動く距離。

他にもペン画や鉛筆画で、線を描くことや、描かれた線の軌道をストロークという。

 これらの意味の共通するところは、手や腕の動きや、その距離をいうのだろう。

 これは文字を書く場合にもあてはまる。文字を書くことは、スポーツの動きと同じような運動になる。ボートの一漕ぎも、テニスのラケットでボールを打つことも、文字を書くことも同じ運動だということを、ストロークという言葉は、気づきさせてくれる。

 漢字も、一画一画を書くとか、画数とかいうが、この一画もストロークといえるだろう。手を使いながらも、同時に全身を使うスポーツと同じ動きとしてのストロークだ。

 ただし、運動のストロークと文字のストロークでは異なるところがある。運動の場合は左手と右手のストロークがおなじようにそして対照的に可能だが、文字の場合は不可能だ。なぜなら文字は右手のストロークでしかできないようになっているから。したがって左利きの人間には左文字が必要になってくるだろう。